産業用ロボットの稼働状況モニタリング

顧客名

   株式会社ユーシン精機様

概要

樹脂射出成形取出ロボットの稼働状況可視化、トラブルシューティングなどを目的としてIoT機能を搭載しました。IoT.kyotoでは、ロボットに搭載する通信機器をはじめ、スマホ用画面、PC用画面、ロボットのIoT部分製造・管理・トラブルシューティングのためのシステムなど、ロボット向けのIoT機能をワンストップでご提供しています。

ユーシン精機様の「射出成形工程のIoT化」が2018年10月26日の日刊工業新聞1面トップに掲載されました!

 

ロボットはセンサーデータの宝の山

ロボットには数多くのセンサーが搭載されていますが、そのデータの多くはアクチュエーターの制御にしか活用されていませんでした。しかし、その膨大なセンサーデータをクラウドに集めることができればどんなことが起こるでしょうか?クラウドの潤沢なリソースを活用して、リアルタイムでロボットの稼働状況をモニタリングしたり、故障予知の分析をしたりと可能性が無限大に広がります。地球の裏側で稼働するロボットの稼働状況だって手に取るように分かるのです。

止まらないロボットを目指して

ユーシン精機様は、樹脂射出成形取出ロボットを製造されており、グローバルでトップクラスのシェアを獲得されています。その新型機種「FRA」の目玉としてIoT機能「Intu Line」を搭載し、ロボットのユーザーにリアルタイムの稼働状況やエラー状況をスマホやPCで閲覧できるサービスを提供することになりました。
ロボットの稼働データをクラウドにアップロードするにはインターネット回線が必要ですが、ロボットを設置する工場に回線があるとは限りません。そこでロボットに携帯電話回線用の通信機器(ゲートウェイ)を内蔵し、設置するだけでIoT機能が利用できる構成としました。

生産モニタリング/トラブルシューティング

ロボットの稼働率やサイクルタイム、エラーの状況などに加え、ロボットに内蔵したカメラで撮影した画像をスマホやPCの画面で直感的に確認することができます。さらに、これまで把握が難しかった「チョコ停(短時間の停止)」の頻度や時間も独自のアルゴリズムを用いて可視化します。また、それらの情報は、日報/週報/月報としてPDFやCSVでダウンロードすることができます。

トラブル時にはユーシン精機様のサービス担当が現場に行かずともロボットの詳細な稼働状況を把握することができる機能を管理システム側に搭載。これまでお客様に状況を説明いただいていた手間を低減し、よりスピーディーにトラブルを解決することが可能となりました。

IoTデバイスの管理

多数のIoTデバイス(今回の場合はSIMを内蔵したゲートウェイ)をデプロイするためには、管理のための仕組みが欠かせません。ゲートウェイにSIMを挿して個体をシステムに登録 → ロボットに内蔵 → お客様の手元に届き画面にログイン、といった一連の製造フローを管理するためのシステムをIoT.kyoto独自で開発しています。また、顧客情報や契約状況の管理、ゲートウェイのファームウェアをリモートで更新するための仕組みなど、サービスをオペレーションする上で必要となる様々な管理機能を備えています。

IoT.kyotoからのメッセージ

このページをご覧になっているのは、IoTに興味がある、あるいはチャレンジしたいと考えておられる方ばかりだと思います。本事例でも他の事例同様、まずはロボットの稼働データを収集するところからスタートしました。そこから一つひとつ課題をつぶし、お客様とともに悩みながらIntu Lineを作り上げていきました。IoTも従来のシステム同様、インプット(センサーデータなど)があってアウトプット(モニタリング画面など)があることに何ら変わりはありません。そしてIoTの世界ではインプットがなければアウトプットは創造できません。まずは小さくインプットを集めるところから始めてみませんか?

商品情報ページ(ユーシン精機様Webサイト)

https://www.ype.co.jp/product/detail/fra.html